月経のケアのしかた
初めての月経を迎え、またの間にナプキンなんかあててうまく歩けるのかしら、
どこかへ落としたら困るなんて心配しないでだいじ ょうぶです。
生理現象である月経中を快適に過ごすために、生理用品を中心にわれわれの先輩の女性たちが、
真剣に考え悩み、いろいろくふうしてくれました。
自分の生活状態に適したもの を選んで使用しましょう。
生理用品にはナプキンとタンポンと生理用ショーツがあります。いろいろなメーカーから何十種類も出ています。
★ナプキン
吸水性のよい紙を何層にも重ねたものをしんにして、下部はもれを防ぐためのビニールを入れ、
上部はからだにベトベトくっつかないように、特殊加工(とくしゅかこう)の不織布(ふしょくふ)などでおおってあります。
下着に直接あたる面には体動によるずれを防ぐため、接着テープがついています。
だから歩いたりしても前や後ろへずり上がったりしません。
血液の吸収にも限度がありますので、2時間に一回は交換してください。
長時間同じものをつけていると、吸水性がなくなってもれてしまったり、むれや血液についた細菌のために外陰部がかぶれることがあります。
夜間ふとんの中で心配な人は、ナイト用といって、レギュラー・サイズより一回り大きくて厚いものがあります。
また、月経血がピークを過ぎてあまり汚れないときは、ミニ・ナプキンといって、ごく薄型もあります。
それぞれを使いこなすと、使用感もよく、経済的でもあると思います。
ほとんどのナプキンは、水洗トイレに流せないので注意しましょう。
★タンポン
ナプキンは腟の外へ月経血が出てくるのを、じっと待っていて出てきたところを吸いとるわけですが、
タンポンは先回りして腟の中で血液を吸収しようというものです。
血液を吸収する前の大きさはレギュラー・サイズで直径1センチ、長さ5、6センチです。
小円柱形で、下方に太い糸やひもがついています。
挿入のしかたにより、アプリケーター式、スティック式、フィンガー式があります。
サイズもさまざまで、スモール、レギュラー、ラージーサイズ(スーパー・サイズ)とあり、
使用経験、月経血量により使い分けます。
初めて使用する大は、月経血の多いときにはフィンガー式で、スモールーサイズを使用すると入れるのが楽です。
手指をきれいに洗い、外陰部をよくふいて、図のような正しい姿勢で、正しい方向に挿入
してみましょう。
とても便利なタンポンですが、頻繁にとりかえないといけません。長く入れっぱなしにすると、月経血を吸い込んだタンポンは、
体温でほどよく温められた細菌の培養地と変わります。
糸を伝わって肛門や便からの大腸菌が中に入ったり、タンポン挿入時にまぎれ込んだ雑菌がここで培養されるのです。
すると腟炎を起こしたり、子宮頸管炎、内膜炎、卵巣炎へと波及してとんでもないことになります。
タンポンは、ほんとうに必要なときだけ使うことにしておいたほうがよいかもしれません。
月経が終わっても茶色のおりものが続き、吐きけがするほど悪臭がするので心配してきた女性に、
タンポンの出し忘れがありました。
出し入れに使う糸が、前や後ろに動くとき腟口をこすってただれて痛くなる大もいますので注意しましょう。