後葉から分泌されるホルモン

●抗利尿ホルモン(ADH)
 腎臓の働きをつかさどります。
 尿の量をかげんして体内の水分量と血圧を調節します。尿崩症は、このホルモンが分泌されないため、
一日に多量の尿が出て、はげしいのどの乾きを訴えます。
抗利尿ホルモンが出すぎると、体内に水が貯溜(ちょりゅう)し、水毒症(すいどくしょう)となります。

●子宮収縮ホルモン(オキシトシン)
 子宮だけでなく、体内の平滑筋を収縮させる働きをします。
分娩のときは、このオキシトシンが中心となって、子宮筋を収縮させ陣痛を起こします。
乳房の乳首のまわりの平滑筋にも作用して、乳汁分泌を助ける作用があります。

 赤ちゃんに乳を含ませると母乳がたくさん出ると同時に、子宮が強く収縮するのは、このオキシトシンのおかげです。
計画分娩などで人工的に陣痛を起こさせるときは、このオキシトシンを注射する方法が用いられます。