更年期の迎えかた

生きているかぎりいずれは更年期を迎えなければいけないのですが、
更年期に入る年齢に個人差があるように、更年期になったらだれもが更年期障害を経験するわけでは
ありません。
まったく何も気づかないまま、おだやかに更年期を過ごしてしまう人もいるのです。

 これは、からだの変化に、人種、地理的環境、生活習慣、文化、そして家庭環境まで、
さまざまな因子が加わってくるからです。

 そのためにはふだんからのこころがけが肝要です。更年期を迎えてからあわてて性格や習慣を変えようとしても、
それまでにつちかわれたものは、そう簡単に変えられるものではありません。

 まず年をとってからも続けらねる趣味をもつこともよいでしょう。また、ストレスがたまらない程度の仕事を
始めてはいかがでしょうか。

 夫やこどものために家庭に固定されていた視野を、半分だけ外に向けてみましょう。
夫やこどもに依存する人生なんて考えられなくなるでしょう。
夫にも夫の時間があるように、妻も自分の時間をもってよいのです。

 こどもが成長し、親離れをしていくことは、親にとって寂しいことですけれども考えようによっては、
親孝行なのです。そのあいた時間や、エネルギーを自分のためにつかえるのですから。

 ときどき旅行に出かけたり、映画や演劇を楽しんだり、スポーツをしたり、
社会福祉にはげんでみたりしてみましょう。明るく健康的な生活は、中年太りを防止し、
更年期障害でクヨクヨする余地をつくりません。

 夫との幸せな時間もたいせつです。妊娠のおそれもなくほんとうのセックス・ライフを
楽しめる時期でもあるのです。

 更年期はこれまでの人生をかえりみ、今後の生きかたの目標を定めての、第三の人生のスタートなのです。