基礎体温の応用のしかた
避妊を希望する人は、次のように応用します。
卵子の受精能力は排卵後24時間から48時間といわれていますので、
高温相になって3日間続いたあとは妊娠しないと考えてよいのです。
高温になる前は、排卵日でなくても妊娠する可能性があります。
精子は、だいたい女性の体内で三日間ぐらいしか生きられないといわれていましたが、
生命力の強い精子は、4日から7日間ぐらい生存している場合があるので、かなり幅広く危険日と思わなくてはいけません。
妊娠を希望する人が応用する場合は、体温陥落日にターゲットをあてて性交を行なってみてください。
相当の確率で妊娠が望めます。
妊娠を希望しているのに、ずっと低温ばかりできれいな二相性にならない人は、排卵がないと考えて、
いそいで専門医に相談しましょう。
次に、月経不順の人の応用のしかたを参考にしてください。
排卵があったら月経は必ずくるのですが、月経があったからといって必ず排卵があったとはかぎりません。
月経はあるのに基礎体温が低温一相性のままのことがあります。
排卵はなくても、成熟しつつある卵から卵胞ホルモンが出て子宮内膜がそれに反応し、
そのホルモンの増減に対抗して月経をみることがあります。
月経がおくれているし、妊娠している可能性はあるのですが、基礎体温が低温だった場合、絶対妊娠ではありません。
妊娠したら基礎体温は必ず高温になるのです。
月経がこないのは、おそらく何か別の関係で、ホルモンのバランスがくずれておくれていると考えてください。
基礎体温がきれいに二相性を示し、高温相から低温相に変わっても月経がこないときは、卵巣の働きは正常だけど、
子宮そのものに異常があると考えてください。子宮内膜が癒着したり、子宮を手術してとってしまった場合は、
卵巣で排卵が起こっても月経はないのです。