基礎体温のパターンについて
基礎体温は同じ低温相内でも、高温相でも、体調によってわずかな上下差があります。
変動のはげしい場合は、どこから低温相でどこから高温相かわからない場合があります。
こんなときは、指を表の中心部にあててみて、指一本分ぐらいの差があれば、それは温度差がある、
つまり、低温相と高温相が存在して、中間で排卵があったとみなされるのです。
こうやって自分の体温を検討してみましょう。次のどのパターンにあなたの表はあてはまるのでしょう。
①基本型。
低温期(卵胞期)が14日間、高温期(黄体期)が14日間、合計28日間です。
月経周期28日型といいます。高温がきちんと14日間あれば、低温期が11日間と短くても、
21日間と長くなっても正常範囲と考えてよいでしょう。
この場合、月経周期は25日型から35日型といいます。
②黄体ホルモンの投与を受けていないのに、2週間以上、3週間も高温相が続くときは、妊娠にまちがいありません。
尿で妊娠反応が陰性でも妊娠といえます。
③2週間以上高温期が続いているのに出血が始まった場合は、流産の兆候と思われます。
④低温一相性で高温がみられず、無月経が続いたり、周期的な出血がみられるときは、
卵巣機能不全の一型として無排卵症と思われます。
出血がある場合、その間隔は一定しません。
⑤月経周期が35日以上の場合、このように低温期が延長しています。低温期は卵胞の成熟する期間なので、
低温期が長すぎるのは、卵胞過長存続といって、卵巣機能不全の一型です。
月経周期40日、80日などの人は、一年に数回しか月経がありません。
排卵がときどきあるので妊娠することはできます。
そのほか⑥⑦⑧⑨⑩いずれも卵巣機能不全です。
ことに黄体ホルモンの分泌が悪いのでくわしくいうと黄体形成不全といいます。
不妊の原因になったり、月経不順、月経困難症の人にはこのパターンが多いのです。
以上、いろいろのパターンと、それに伴い考えられるホルモン異常について述べましたが、異常の場合は、
専門医にこの基礎体温表を持参して治療してもらうと、意外に簡単に解決できることがあります。